SQL Azure

この投稿は、SQL Azureの2011Q2サービスリリースで提供を開始した新しい機能や特徴について説明するためのものです。説明は2パートに分かれており、本投稿は1つ目のパートです。

今日、私たちはSQL Azureデータベースサービスの2011Q2サービスリリースが完了したことを発表でき、とても興奮しています。

2011Q2サービスリリースは、パフォーマンスやスケーラビリティの改善をするために、データベースエンジンの根幹部分をアップグレードしました。このアップグレードでは、SQL Azureサービスとまもなくリリース予定のSQL ServerコードネームDenaliとの共通部部を提供するため重要な最初の一歩です。今回のサービスリリースが完了したら、ユーザインターフェイスの強化と機能アップをした新しいSQL Azure Management Portalへ移行します。

本リリースで提供するもの

  • スケーラビリティとパフォーマンス用の根幹部分の更新
  • 複数のデータベース管理者を指定するための副管理者のサポート
  • 空間データ型の追加
  • 新しいSQL Azure Management Portal

SQL AzureのCTP版インポート/エクスポートサービスの提供

インポート/エクスポートサービスは、、Windows Azure BLOBに直接データベースをエクスポートすることができ、データベースの保存、移行、データのバックアップシナリオで使用できます。

Windows Azureポータルか、EXEクライアントからサービスを参照することで、インポートまたはエクスポートを要求することができます。

参考:SQL Azure インポート/エクスポートサービス(CTP)をすべてのAzureデータセンターで提供開始

新しいSQL Serverデータツール コードネーム”Juneau”をSQL Azureでフルサポート

2011年7月に公開CTP版がリリースされている新しいSQL Server データツール コード名”Juneau”を利用できるようになりました。

このツールは、SQL Azureサーバプラットフォームでのデータベース設計ができるようにデータベース開発者用の統合環境を提供します。(Visual Studio 2010IDE内で、SQL AzureとSQL Server両方に対応します)

データベース開発者は、強化されたサーバーエクスプローラーで、簡単にデータベースオブジェクトやデータを作成したり編集でき、クエリを実行することもできます。VSツールで、コードナビゲーション、インテリセンス、C#やVBで提供されている並列処理への対応、TSQLエディタで編集、デバッグ、ヴァリデーションに対応しました。

http://msdn.microsoft.com/en-us/data/gg427686からCTP版をダウンロードできます。スタンドアロンでも利用可能ですし、Visual Studio 2010 Professional以上を持っている場合は、Visual Studio 2010に統合されます。

SQL Azure 2011 Q2サービスリリースによる既存のアプリケーションへの影響

このリリースが完了すると、新しいSQL Azureバージョンは、11.0.bbbb.bb(bbbb.bbはビルド番号です)になります。

アプリケーションでバージョンチェックをしている場合は、今回のアップデートでバージョンが上がるため影響が出る可能性があります。バージョンチェックをしていない場合は、特に影響はありません。

SQL Server Management Studioの更新に関する重要な情報については、次の項目を参照してください。サービスリリースの前にこの手順を完了している場合は、次の手順を再度実施する必要はありません。

管理ツールの更新ダウンロード

データセンターのアップグレードにより、データベースエンジンのバージョン番号が一つ上がります。このリリースで、以前のバージョンのSQL Server Management Studioで接続した場合、エラーになることがあります。

7月に案内しましたが、SSMSで接続問題に遭遇しないために、SQL Server Management Studioのアップグレードをするべきです。まだ、アップグレードしていない場合は次のリンクからダウンロードしてアップグレードしてください。

Windows Azure

新しいWindows Azureサービス管理API機能がリリースされました。
ストレージアカウントの管理ができるようになります。特に、プログラム的にストレージアカウントの作成、更新、削除ができます。

さらに、既存の2つのWindows Azureサービス管理APIメソッドが新しいバージョンになりました。デプロイとサブスクリプションについて追加情報を取得できるようになりました。

  • 新しいバージョンのGet Deploymentメソッドは、次の情報を追加で返すようになりました。
    インスタンスサイズ、SDKバージョン、インプットエンドポイント一覧、ロール名、VIP、ポート
    ロールインスタンスのドメイン更新とドメイン障害
  • 新しいバージョンのList SubScriptionsメソッドは、操作開始時間と操作完了時間を追加で返すようになりました。
  • これらのメソッドの新しいバージョンを使用するためのリクエストヘッダーは、「x-ms-version: 2011-06-01」です。

参考

SQL Azure Team Blog

SQL Azure Team Blogに投稿された「Simplified Import and Export of Data」をざっくりと意訳した投稿です。

本日提供を始めたMicrosoft SQL Server "Denali" Data-tier Application (DAC) Framework v2.0 Feature Pack CTPを使うことで、オンプレミスのSQL ServerとSQL Azureとのデータインポートとエクスポートをとても簡単にできます。 DACフレームワークと呼ばれます。 DACについて詳しく知るには、このホワイトペーパーを参照してください。

もし試したい場合は、SQL Azure Labsページにアクセスするか、読み進めてもう少しDACについて知って下さい。

今回のDACフレームワーク更新には、3つのポイントがあります。

  1. 新しいインポート&エクスポート機能 : このDAC CTPで、インポートとエクスポート機能が導入されました。 データベーススキーマとデータを拡張子".bacpac"ファイル1つに出力されます。簡単なコマンドで、SQL ServerとSQL Azureデータベース間のデータインポート、エクスポートをとてもシンプルにできます。
  2. 無料: この機能は、SQL Serverの次期バージョン"Denali"(誰でもダウンロードすることができる無料版のSKUを含む)全てのバージョンで提供されます。
  3. 未来 = SQL Server と SQL Azureを使用するハイブリッドアプリケーション: ハイブリッドアプリケーションを作成するためにSQL ServerとSQL Azure間を行き来させるデータ機能です。SQL Server "Denali"で提供されるツールは、一般的な管理タスクのひとつ、データ移行の為にDACフレームワークを使用する予定です。 データ層アプリケーション(DAC)フレームワークは、SQL ServerとSQL Azureでデータベースを管理するための重要なデータベーススキーマ一覧と 管理ライブラリです。このCTP版では、新しいインポートとエクスポート機能は、スキーマとデータを含むデータベースのリカバリとリストアをひとつの操作でできるようにします。

SQL ServerとSQL Azure間でデータベースを保存したり移動させたい場合は、一つのファイルでデータとスキーマを含む一つのエクスポートファイルで対象データベースへエクスポートできます。また、ログイン、ユーザ、テーブル、列、制約、インデックス、ビュー、ストアドプロシージャ、関数、トリガーも含みます。一度データベースを出力したら、インポート操作でファイルをインポートできます。

今回のリリースのインポートとエクスポート機能は、SQL AzureデータベースとSQL Serverの保存、移行をフルサポートするプレビュー版です。今後、Windows SQL AzurePlatform管理ポータルへ追加します。SQL ServerとSQL Azureの次期リリースされるツールと管理機能は、オンプレミスとクラウド双方でできるようになります。

どのように使えば良いですか?

ユーザが接続できるオンプレミスのSQL Server 2008 R2インスタンス上で動作するデータベースが存在すると仮定します。次のコマンドを使用することで、一つの ".bacpac"ファイルにエクスポートできます。

DacImportExportCli.exe -s serverName -d databaseName -f C:\filePath\exportFileName.bacpac -x -e

エクスポートしてしまえば、新しく作成された拡張子".bacpac"ファイルをSQL Azureデータベースにインポーチできます。

DacImportExportCli.exe -s serverName.database.windows.net -d databaseName -f C:\filePath\fileName.bacpac -i -u userName -p password

SQL ServerもしくはSQL Azureで動作するDACデータベースは、登録を解除するか削除できます。

DacImportExportCli.exe -s serverName.database.windows.net -drop databaseName -u userName -p password

簡単にSQL Azureデータベースをローカルのエクスポートファイルにエクスポートでき、SQL Serverにインポートできます。

インポートとエクスポートをどのように使うべきですか?

エクスポートは、SQL Azureデータベースのバックアップメカニズムとして推奨されないことを重要な情報として補足します。(推奨するバックアップ機能を提供すべく動いており、近日更新されお披露目します) エクスポートファイルには、トランザクションログや過去のデータは含まれていません。エクスポートファイルには、単純にSELECT * した結果を格納し、データ整合性を考慮しないトランザクション制御されていないものです。

しかしながら、SQL Azureのコピーを作成するために、シングルユーザモードまたは、読み取り戦用モードもしくは、データベースのスナップショットからのエクスポートで、DACエクスポートをすることで、エクスポートファイルにトランザク制御したエクスポートファイルを作成できます。このドキュメントで素早くSQL AzureデータベースのCopyを作成する為の詳細な情報を記載しています。

クラウドストレージに保存されているエクスポートファイルで、SQL Azureのエクスポートとリストアを簡単にするために機能強化されました。

思ったことを私たちに教えてください

あなたからのフィードバックと、この新しい機能を使用してみた感触を教えてもらえることを本当に楽しみにしています。SQL Azureフォーラムもしくは、ここから私たちに連絡することができます。

インストールと試用するには、SQL Azure Labs ぺージにアクセスし、FAQに目を通してください。

SQL Azure Team Blog

Windows Azure Platformの全てのリソースをWindows Azure Platform Management Portalで、管理することができます。NEW! Windows Azure Platform Management Portal – Zane Adam’s blogに補足情報があります。

Management PortalからDatabase Managerを起動させるときには、IEのポップアップブロッカーに引っかかってしまうので、開けるように登録する必要がある。(今までHoustonと呼ばれてきたツールである)Database Managerは、Management Portlaのデータベース管理バーのボタンから起動します。

IEのポップアップブロッカーは、リンクやボタンををクリックした場合を除いて、自動的に表示されようとしているWindowをブロックします。特定のサイトで、ポップアップを有効にするには以下の手順で設定できます。

  1. IEを起動
  2. ツール→ポップアップブロック→ポップアップブロック設定をクリックする。
  3. 許可するURLに追加する。

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SQL Azure Team Blog

この投稿は、7 Things You Need To Know about SQL Azure Reportingを参考に意訳したものです。場合によってはオリジナルとは文意が異なる箇所があるかもしれません。

Microsoft SQL Azure Reportingは、クラウドで提供するレポーティン基盤です。 SQL Azure Reportingは、レポートの作成管理、配置を行えるツールを提供します。また、APIを使用することで、データの統合や拡張、カスタムアプリケーションでのレポート作成をすることができます。オンプレミス環境と同様のツールを使用して、開発、クラウドへのレポート配置ができます。

エンドユーザは、ブラウザを使用して、直接クラウドレポーティングサーバからレポートを取得する事ができます。アプリケーションに組み込むこともできます。

以下の7つがSQL Azure Reportingで知っておくべき7つのことです。

  1. SQL Server Reporting Serviceがベース
  2. レポート生成はクラウドで行う
  3. SQL Azure ReportingはWindows Azure Platformの一部
  4. 情報源はSQL Azure
  5. レポートは、同じフォーマット
  6. 何も新たに準備する必要が無い
  7. ブラウザでSQL Azure Reportingに接続できる

それぞれについて、具体的に説明をしていきます。

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1. SQL Server Reporting Serviceがベース

SQL Azure Reportingは、SQL Server Reporting Services 2008 R2で知られている多くの機能を提供します。Business Intelligence Development Studioで使用できるテーブルやチャート、地図、マトリックスなどを使用したレポートを作成でき、オンプレミスで配置するのと同様にクラウドに配置することができます。

Business Intelligence Development Studioは、無償でダウンロードできるMicrosoft SQL Server 2008 R2 Express with Advancedにも同梱されている。

2. レポート生成はクラウドで行う

SQL Azure Reportingは、Windows Azure Platformデータセンター内のサーバでレポートを生成する。クエリの実行や図表の生成は、マイクロソフトのデータセンターで実行される。

Web ApplicationにMicrosoft Report Viewer Controlを埋め込みレポートに使用する場合、Web上で生成するローカルプロセス(.rdlc)もしくは、オンプレミスのSQL Serverで生成するリモートプロセス(.rdl)のどちらかを選択することができます。

SQL Azure Reportingを使用する場合は、Report Viewr Controlはリモートプロセスモードにします。

3. SQL Azure ReportingはWindows Azure Platformの一部

Windows Azure Platformの一部であることは、Windows AzureとSQL Azureと同じツールが使用でき、スケーラビリティの恩恵を受けることができるということです。データセンターでクイックプロビジョニングのメリットがあり、Azure Developer Portalに統合されます。

4. 情報源はSQL Azure

SQL Azure Reportingは、SQL Azureデータベースに対して、クラウドでレポートを実行することができます。もし、今共有のデータソースを使用しているのなら、一度データを更新することでSQL Azureにリダイレクトさせることができます。

5. レポートは、同じフォーマット

SQL Azure Reportingにデプロイするレポートは、オンプレミスのSQL Server Reporting Serviceにデプロイしているレポートと同じです。違いは、データソースが異なることだけです。SQL Server Reporting Servicesですでに作成したすべてのレポートを活用することができます。直接SQL Azure Reportingにデプロイすることができます。Business Intelligence Development Studioで作成したレポートを使い続けることができます。

6. 何も新たに準備する必要が無い

今までにレポートを作成するために使用してきたツールと同じものを使用することができ、クラウドでレポートを実行することができます。ローカルマシンに新たに何かを追加する必要はありません。

Business Intelligence Development Studioは、無償でダウンロードできるMicrosoft SQL Server 2008 R2 Express with Advancedにも同梱されている。

7. ブラウザでSQL Azure Reportingに接続できる

どこからでもSQL Azure Reporting URLにIDとパスワードで接続することができ、レポートを見たり、PDFやExcelでダウンロードすることができます。どこからでもレポートを見ることができるレポートビュワーコントロールを埋め込んだwebサイトを用意する必要はありません。オンプレミスのSQL Serverとは違って、どこからでもアクセスできるようにするためにFirewallのポートを空ける必要はありません。

SQL Azure Reporting事始め

Nino BiceによるPDC10:SQL Azure Reporting概要を参照するといい。

SQL Azure Reportingについて、さらに知りたい場合は次回のCTP版提供に申し込むとよい。

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